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半合成繊維とは、植物や動物からの天然の資源を使って、合成した化学品を反応させて独自の性質を持った化学繊維を作ったものです。
半合成繊維には、パルプの繊維素を主原料としたアセテート、トリアセテートと、牛乳蛋白カゼインを主原料としたプロミックスがあります。
化学品の成分が約半分になるので、半分合成繊維に近いという意味で半合成繊維と呼ばれています。
アセテート、トリアセテートは水酸基の74%以上、92%未満がアセチル化されている酢酸セルロースをアセテートと呼び、水酸基の92%以上がアクチル化されている酢酸セルロースをトリアセテートと呼びます。 |
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アセテート |
写真提供 財団法人 日本紡績検査協会 |
アセテートは、シルクに似た光沢と深みのある鮮明な発色が特徴で、弾力性がよく、比重も軽く、ハリ感やドレープにもすぐれています。
除光液やシンナーで溶解し、酸化窒素ガス(車の排気ガス、ストーブなど)でガス退色をおこすので注意が必要です。 |
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トリアセテート |
写真提供 財団法人 日本紡績検査協会 |
婦人服、スカーフ、高級寝装品、パーティ用のドレス、ベルベットなど幅広く使われています。また、アセテートはタバコのフィルターに使用されています。 |
■ アセテートに除光液は厳禁!
ご家庭での染み抜き時には、アセテート・トリアセテートの衣類に、除光液やシンナー等をつけると生地が溶解しますので、絶対に行わないで下さい。
また、プロのクリーニング店でもアセテート・トリアセテートの生地にボールペンやマニュキュアなどが付くと、これらを取り除く染み抜き剤などが使用できないので、取り除く事が困難になりますので、お気をつけ下さい。 |
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プロミックス繊維は、タンパク質の牛乳カゼインにアクリロニトリルをグラフト重合(枝状に共重合させること)して作った繊維。プロミックスは1970年代に日本の東洋紡鰍ノて開発されました。
プロミックスは、シルクに似た美しい光沢と適度な吸湿性があり、エレガントなフォーマル・ドレスやパーティ・ドレス、スーツ、コート、ブラウスなどに使用されています。
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プロミックス |
写真提供 財団法人 日本紡績検査協会 |
参考文献 ・よくわかるクリーニング講座 ERC出版 (財)全国生活衛生営業指導センター編著 ・繊維製品の基礎知識 (社)日本衣料管理協会 ・繊維商品めんてなんす研究会 基礎化テキスト |
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