革の仕上げ方法

ここでは代表的な製造、仕上がりの状態で分類しています。 【スムース革】 ●　銀付き革 動物のもっている銀面模様をそのまま生かして仕上げた革。代表的なものにボックスカーフやアニリン仕上げ革などがあります。 ・ボックスカーフ クロムなめしの後に染色して仕上げ、柔軟で光沢がある。高級靴、ハンドバッグ、ベルト等に使用されています。 ・アニリン仕上げ 革本来の銀面模様を生かすように透明感のある塗装をして仕上げます。用途は広く靴甲革、ハンドバッグ、かばん、家具等に使用されます。 ●　ガラス張り革 クロムなめしの後、革をガラス板に張り付けて乾燥し、銀面をサンドペーパーでこすり合成樹脂を塗装をして仕上げたモノ。靴甲革、かばん等に用いられます。 【起毛革】 ●　スエード革 革の肉面をサンドぺーパーで毛羽立ててベルベットの様な外観を持つように仕上げた革。靴甲革、ハンドバック、衣料などに用いられます。カーフ（中牛）ならカーフスエード、キッド（仔牛）の場合はスエードキッドと呼び、成牛皮のような繊維の荒い革をスエード調に仕上げた毛足の長いモノをベロアと呼びます。 ●　バックスキン革 鹿皮の銀面を除去し、毛羽立ててスエードのように仕上げた革で非常に柔軟なのが特徴。 ●　ヌバック革 スエ−ドと異なり革の銀面を毛羽立てた革。スエ−ドと比べると毛羽が非常に短くビロード状になっています。靴甲革、袋物、衣料などに用いられます。 ●　床革 【その他】 ●　エナメル革 革の銀面にウレタンなどの、光沢のある合成樹脂仕上剤を塗り光沢を出した革。礼装用紳士靴、婦人靴の甲革、ハンドバッグなどに用いられます。 ●　型押し革 革の表面に加熱高圧プレスで型をつけた革。ワニ、トカゲ、ダチョウなどいろいろな型があります。靴、ハンドバッグ、ケース、衣料などに用いられます。 ●　シュリンク革 なめし工程中に薬品を使って革の表面を縮ませた革。革の表面がシワになる。 ●　エルク 本来は大鹿の事ですが、クロムなめしの牛革を柔らかくし、粗めのシボをつけた皮の事を呼びます。 ●　ナッパ 羊革、山羊革を手袋や衣料用に仕上げた革のこと。 　革の基礎知識 　動物による革の種類 　仕上げ方法による革の種類 　革の収納前のお手入れ術 　上手な革の収納方法 　革の衣類のカビ防止対策 　革のカビの除去方法