|
■サイト内情報
■サイト内情報
■おすすめリンク
|
|
洗濯は、衣類の汚れを取り除くことですが、汚れには水だけでは落とすのは難しいです。
だから、それら汚れを落すには、どうしても洗剤の力を借りなくてはなりません。
ここでは洗剤をテーマに様々な説明をしていきますが、洗剤の話に入る前に、まず表面張力についてお話しさせて頂きます。
表面張力とは、表面を出来るだけ小さくしようと分子どうしが引き合う力のことです。
液体は、表面が出来るだけ縮まろうとする性質があり、同じ体積で表面積が一番小さいのが球形なので、水玉になろうとします。
水滴やシャボン玉が丸くなるのも、この原理によるものです。 |
|
机の上に豆をばらまけば、豆はあらゆる方向に広がります。 |
|
水を机の上にこぼすと、水は水滴になって盛り上がります。
これは、表面張力の働きによるものです。 |
|
この表面張力の原因になっているのが分子間力です。
液体の分子は、お互いに隣どうしで同じ力が引き合ってバラバラにならないようにスクラムを組んで、こぼれ落ちるのを防いでいるのです。 |
|
液体の内部の分子は、周りから四方八方同じ力で引張られています。
これに対して、表面の近くにいる分子は、液体に触れていない部分だけ液体分子の影響を受けていないため、表面近くにいる分子は、内側へもぐり込もうとします。表面の分子の数が減り、表面を縮めようとする力が表面に垂直に働くと液体は球形になります。
|
|
面近くの分子の内側にもぐり込もうとする力が、表面張力の強さとなります。
単位はdyn/cmを使い、その長さ当たりの力を表します。
液体 |
表面張力(単位mN/m) |
エタノール |
22.55 |
アセトン |
23.30 |
ベンゼン |
28.90 |
水 |
72.75 |
水銀 |
476.00 |
温度が上がれば分子の運動が活発になり、表面張力が低くなります。
また、不純物によっても影響を受けるので、撥水加工を行った衣類もジュースなどの糖分が入った飲み物は、水に比べ撥水力が落ちるにはそのためです。
界面活性剤などの表面を活性化させる物質により、極端に表面張力を減らすこともできます。
|
参考文献
洗剤と洗浄の科学 中西 茂子 著 コロナ出版
石鹸・洗剤100の知識 大巻健男 東京書籍
|
|