衣類の汚れについて/洗濯お助け大辞典/洗濯・染み抜き・クリーニングの大辞典
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洗濯上手になるための洗濯講座!衣類の汚れについて

 衣類の汚れについて

衣類の汚れを大きく分けて分類すると人体から排出される汚れと、生活環境における外的な要素による汚れの2つに分類されます。ここでは衣類に付くさまざまな汚れについて考えてみましょう!

  1.人体から排泄される汚れ(皮脂・汗・アカなど)
  2.外的な生活環境(チリやホコリ・食品など)


1.人体から排出される汚れ

【皮脂汚れ】
皮脂汚れは、誰もが目にしたことはあると思いますが、エリ、袖口、靴下等によく見られる最もガンコな汚れ!着用日数とともに汚れが増えていきます。
そもそも皮脂とは人体の皮脂腺から分泌されるもので成分としては中性脂肪と脂肪酸が大半を占め、皮膚の表面に脂肪膜をつくることで皮膚を保護する役割を持つ人体にとっては大切な役割を持っているものなんですよ。


皮脂汚れ
写真提供 クリーニングアラタ(長崎県)
 Qどうして皮脂の汚れはガンコな汚れになるの?

どうして人体に大切な役割を持ってる皮脂が衣類に付くとガンコな汚れとなってしまうかと言えば、それは皮脂は他の汚れをくっつけてしまう性格を持っているからです。つまり皮脂が接着剤のような役割をしてしまうことで皮膚のアカや空気中のチリやホコリなどが一緒になってしまうからです。だから落としにくい汚れに変化しまうのです。

また繊維内に入り込んだ皮脂汚れは空気に触れ酸化し、黄ばんでしまいます。このような性質から皮脂は簡単には落とせないガンコな汚れとなってしまうのです。着用後の衣類は早めの洗濯が大切と言えるでしょう。

 Q皮脂汚れはやっぱり夏が多いの?

皮脂の分泌量は季節や体の部位、また個人差によって違いはありますが平均して1日に約14mlと言われています。また
皮脂の分泌量としては夏よりも冬の方が多く分泌され、下の表を見てみると特に首や背中に多くみられるのが分かります。
夏に比べて冬は汗をかかないので、衣類もそれほど汚れていないように勘違いしがちですが、
着用した衣類は季節に関係なく適切に洗濯する必要があると言えるでしょう。

身体における部位別・季節別の皮脂量に関して



【汗の汚れ】
汗そのものは無色透明で無臭なのですが、汗は衣類に付いてしまうと黄ばみの原因となってしまいます。それは汗と一緒に分泌される皮脂の中にある脂質成分が空気中の酸素によって酸化するためです。また時間の経過とともに細菌によって分解される汗は悪臭を放つようになってしまいます。
また
汗の中にある水分が蒸発してしまうと、汗の中に含まれている「酸」・「アルカリ」・「塩」などが残ることで衣類を変色させたり、繊維そのものを弱くしたりしてしまうので、やはり着用した衣類は出来る限り早く洗濯することがおすすめです。


汗の汚れ
写真提供 おしゃれ工房YOU友(静岡県)
汗の汚れ
写真提供 風間クリーニング(福島県)
もう少し具体的に説明すると、汗に含まれている窒素化合物が皮脂表面の細菌によってアルカリ性のアンモニア化合物に変化することや、また汗の中には酸性の汗もあり、また汗は塩分を多く含んでいるので、その影響も受けやすくなります。さらには汗は酸化酵素を含んでいるので他のモノを酸化させやすく染料を退色させてしまうこともあります。

  ※汗のシミに関してはこちら



【あかの汚れ】
人体の表皮の一番外の層は新陳代謝によって角質化し、はがれた皮膚に汗、皮脂、ホコリなどが一緒になり付いた汚れが「あか」となります。普通に洗濯機であらってもなかなか落ちません。
あかの汚れ
写真提供 クリーニングわこー(大阪府)



【血液の汚れ】
血液が衣類に付いてしまうとなかなか落ちなくなってしまいます。もしも血液が衣類に付いてしまった場合は、衣類の状態によっては出来ない場合もありますが、まずスグに水で洗う流すなどの処置をするのが良いでしょう。
血液は「たんぱく質」「脂質」「糖質」「無機塩類」そして赤色の「血色素」を持ち、これが空気中で酸化して暗褐色に変化していきます。
血液の汚れを取り除く際に熱湯などで熱をかけてしまうと主成分の「たんぱく質」が固まり繊維に固着して簡単には取り除けなくなってしまいますので要注意です。


血液の汚れ
写真提供 カミヤクリーニング(東京都)
硬化した血液のシミ
硬化した血液のしみ
つまり血液の汚れは、熱や酸で硬化してしまいますので洗濯時に体温以上の温度をかけてはいけません。
もし血液のシミが硬化してしまうと、非常に落ちにくいシミになります。また時間の経過とともに落とすのは困難になります。できるだけ早く取り除くようにするのが望ましいです。
  
  ※血液のシミに関してはこちら





【尿や糞による汚れ】
尿や糞による汚れは、私たちが口にしたモノが形を変えて排出されたものですが、汚いものの代表の一つとなっています。
特に大便(糞)に関しては大腸菌など細菌類が加わり衛生上の問題でクリーニング店に出しても受付をしてもらえない場合があります。もしも大便によるシミが付いてしまった場合は、出来る限り早く水で洗い流すなどの処置が必要です。
また尿によるシミに関しては家庭でシミ抜きも可能ですが状態によっては難しい場合が多いので、クリーニング店などに依頼する方がおすすめです。ただし技術的にしみ抜きなど力を入れていないクリーニング店の場合は、尿のシミは落とせないこともあるので、クリーニング店を利用する場合は事前に落とせるか確認するのも良いでしょう。

  
※おしっこ(尿)のシミに関してはこちら


おしっこのシミ
写真提供 孝和クリーニング(千葉県)

2.外的な生活環境


【ちりやほこりの汚れ】
ほとんどの場合が目に見えないものなので日常の生活では気が付かないものですが空気中には目に見えない無数のちりやほこりが浮いています。これらは粘土質が乾燥して舞い上がった小さな粒子であったり、ばい煙(すす)、車の排気ガス(油の膜でおおわれた粒子からできています)になり、非常に小さくて繊維の間に入り込み取れにくい汚れになります。
チリやホコリ、排気ガスの汚れ



【食品などからの汚れ】
食品からの汚れは、食物や飲料、調味料など多数あります。成分も油性、たんぱく質、でんぷん質、色素などの混合汚れなどが主流です。日常生活の中でシミとして意識されるのは、この食品によるものが最も多いと言えるでしょう。汚れてスグの場合は食器を洗うときと同じ中世の台所用洗剤で簡単に洗うと落とせるケースが多いですが、時間の経過とともに落とすのが難しくなるので要注意です。

  シミ抜きに関するページはこちら

食品などからの汚れ



【生活物質などからの汚れ】
生活物質からの汚れは、油性・水性のインク、墨汁、塗料、化粧品、灯油など生活するうえで接触するものが衣類や手につけば汚れになってしまいます。
数えて行けばきりがないほど多く、意外と多いのがサビが付いてしまった、自転車のチェーンのシミが付いてしまったなどのケースです。またカバンの色がシャツに移染してしまったなど。シミは何でもそうですが付いてすぐの場合は比較的落としやすいですが、時間の経過とともに落とすのが困難になってきます。家庭でも落とせる場合もありますが、クリーニング店に相談する方が解決が速い部類が多いです。
生活物質などからの汚れ






 参考文献
 ・『洗剤と洗浄の科学』 中西 茂子 著 コロナ出版
 ・『石鹸・洗剤100の知識』 大巻健男 著  東京書籍
 ・『被服整理学』 中西茂子 岩崎芳枝 斉藤昌子 阿部幸子 増子富美 共著 日本女子大学家政学シリーズ


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