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【状況】
商業クリーニング店でウェットクリーニングしたところ、ボタンから色が脱落し、ボタンに接していた部分に色が付着した。
商品名:ブラウス 素材:綿 100%
【調査内容】
@ 着眼点
移染の状態から、ボタンに着目しました。
A 分析
ボタンの種類を調べるため、苦情品のボタンを燃やすと髪の毛が燃えたような臭いがしました。このような臭いのするボタンは、ガゼイン樹脂ボタン(ラクトボタン)と判断できます。
また、このボタンは後染めで、酸性染料で染められ、捺染布には樹脂加工が施されています。
原因は、ラクトボタンの洗濯堅牢度が低いために、染料が洗濯によって流れ、湿けった状態で接触していた部分に色が移ったと推測されます。
酸性染料は、綿100%の布には、吸着しないはずですが、移染部分が容易に洗い落とせないので、布の加工樹脂に吸着したと考えられます。後染めのラクトボタンは、形や色の変化が激しい婦人服によく使用されますが、染色堅牢度は不十分なことが多いので、白や淡色の布に使用する場合は、染色堅牢度のチェックが必要です。また、染色堅牢度が高い先染めのボタンを使用する選択もあります。
商業クリーニングでは、色泣きの恐れのあるボタンは、洗浄前にチェックし、確認をしてから洗浄するか、洗浄前にボタンを取り外し、処理後にボタンを取り付け直す手段をとります。
「参考」
社会法人日本衣料管理協会 繊維製品の苦情処理技術ガイド
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